技術振興事業
資材
温度測定部品 温度管理
日本のゼーゲルコン(JSコーン)は1920年(大正9年)に商工省東京工業試験所が研究を完了して製造を開始し、1957年(昭和32年)に同所の技術指導ならび品質認定のもとに現在の日本ゼーゲルコン協会がその製造販売を引き継いだもので、永い歴史の積み重と確固たる信用を得ているもであります。
現在も東京工業試験所の技術指導を受け厳重な品質管理のもとに製造された製品は同試験所の検査を受け合格したものだけを出荷するようになつており、日本では最も信頼度の高い、最も権威のある標準コーンであります。
種類
種類は形状により大形コーンと小型コーンの2種類に分かれており、溶倒温度別には表1に示すように大形コーンはSK022からSK20までの42種類、小型コーンはSK26からSK42まで17種類があります。
大形コーン | 小型コーン | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SK | 溶倒温度 ℃ |
SK | 溶倒温度 ℃ |
SK | 溶倒温度 ℃ |
SK | 溶倒温度 ℃ |
SK | 溶倒温度 ℃ |
SK | 溶倒温度 ℃ |
022 021 020 019 018 017 016 015a 014a 013a 012a |
600 650 670 690 710 730 750 790 815 835 855 |
011a 010a 09a 08a 07a 06a 05a 04a 03a 02a 01a |
880 900 920 940 960 980 1000 1020 1040 1060 1080 |
1a 2a 3a 4a 5a 6a 7 8 9 10 11 |
1100 1120 1140 1160 1180 1200 1230 1250 1280 1300 1320 |
12 13 14 15 16 17 18 19 20 |
1350 1380 1410 1435 1460 1480 1500 1520 1530 |
26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 |
1580 1610 1630 1650 1670 1690 1710 1730 1750 1770 1790 |
37 38 39 40 41 42 |
1825 1850 1880 1920 1960 2000 |
形状、寸法および寸法許容差
形状は図1、寸法および寸法許容差は表2のとおりです。
図1
表2 ゼーゲルコーンの寸法及び寸法許容差
単位㎜
種類 | A | B | C | a | b |
大形コーン | 18.5±2.0 | 17.0±2.0 | 62.5±3.0 | 5.0±1.0 | 4.5±1.0 |
小型コーン | 7.5±2.0 | 6.5±2.0 | 27.0±2.0 | 3.0±2.0 | 2.5±2.0 |
用途
窯業関係の原料、調合素地および中間製品などの焼成過程の管理や試験研究に主として大形コーンを使用し、耐火度測定に小型コーンを使用します。
使用方法
コーンの溶倒に影響を及ぼさないうな組成の耐火性物質で造つた受台に図2に示すように、大形コーンではその底面より10㎜、小型コーンでは4㎜ほど埋め込むように立てます。その際表示面(文字および数字を表示してある面)が水平な受台面に対し80°の角度になるように傾斜させて立てて下さい。次に受台ごと外部からのぞけるよなマツフルまたは直接焔をかぶらないようにしたところに据え付けます。溶倒の状況は加速度と燃料の種類、炉内雰囲気などによつて変動するにで注意して下さい。当協会の大形コーンでは加熱速度毎時150℃のはやさで加熱し、溶倒温度の約200℃手前からは毎時70℃の加速温度に落し、小型コーンでは1000℃以上毎分10℃、コーンが曲がり始めてからは毎分3~5℃の加速度を標準としています。いずれの場合でもコーンの頂点が受台上面に接触したときをもつてそのコーンの溶倒温度とします。
図2